
夜勤勤務の看護師求人は、高収入が得られるチャンスである一方、体力や生活リズムの負担も大きく、職場選びが重要になります。とくに「夜勤で働いてみたいけど、どんな職場がいいの?」「夜勤の働き方って何が違うの?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
この記事では、夜勤勤務に特化した看護師求人のメリット・デメリットや、職場別のおすすめ求人、転職サイトの活用法、夜勤に向いている人の特徴まで、初心者にも分かりやすく徹底解説します。

夜勤は日勤と違って高収入な反面、どうしてもスタッフが少ない時間のため責任やリスク的な部分が高くなります。
また職場によっては、労基に違反している大変な勤務を強いられているところもあるかもしれません。まずはこちらの記事を読んで夜勤についてや転職の知識をつけましょう。
夜勤看護師のメリット・デメリットとは?
メリット
- 夜勤手当があるため収入が高い → 日勤だけでは難しい月収30万円〜40万円以上も狙える。
- 日中の時間を自由に使える → 平日昼間に通院・役所・買い物・趣味などがしやすい。
- 人間関係のトラブルが少ない → 少人数体制のため、日勤のような多人数のストレスが減少。
デメリット
- 生活リズムが崩れやすい → 睡眠障害や倦怠感、集中力低下などに注意。
- 急変対応のプレッシャーが大きい → 夜間は医師の不在や人数制限があることも。
- 家族とのすれ違いが増えることも → 特に子育て中の看護師にとっては課題。
一般病棟に勤務する看護職員の夜勤状況(2024年9月時点)
項目 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
一般病棟に勤務する看護職員の合計人数 | 242,355人 | 100% |
夜勤専従者(夜専) | 8,823人 | 3.6% |
夜勤時間0時間の職員(1か月間に夜勤なし) | 15,489人 | 6.4% |
1時間から16時間未満の夜勤者 | 21,341人 | 8.8% |
72時間を超える夜勤者(1か月間) | 83,195人 | 34.3% |
※夜勤とは、各病院が任意で定めた午後22時~午前5時を含む勤務を指します。
このデータから、一般病棟に勤務する看護職員のうち、夜勤専従者は約3.6%、月に72時間を超える夜勤を行っている職員は約34.3%であることがわかります。
▶︎ 2024年 病院看護実態調査 報告書(PDF)
夜勤の勤務形態の種類と特徴


二交替制
- 1回の勤務が16時間前後と長いが、休みが取りやすい。
- 仮眠時間あり。
三交替制
- 勤務時間が8時間で日勤・準夜勤・深夜勤の3パターン。
- 体への負担は少なめだが、生活リズムが乱れやすい。
夜勤専従
- 夜勤のみの勤務で、週2~3日勤務で高収入も可能。
- 契約社員やパート雇用が多く、副業としても人気。



私が以前働いていた総合病院では二交代と三交代のどちらもあり、看護師の方のライフワークによって、
・長時間勤務でも休みをしっかり取りたい二交代
・少しでも細かく家に帰って家事ごとしたい三交代
で看護師の方の意見も賛否ありました。
(子供がいるかや生活スタイルによってさまざまでした。)
夜勤求人の選び方とチェックポイント
- 夜勤手当の金額
→ 病院・施設により大きく差がある(1回5000円~15,000円以上)。 - 1回あたりの勤務時間と回数
→ 仮眠時間があるか/月の夜勤回数なども確認。 - 配置人数とサポート体制
→ 夜間に何人勤務するか。ワンオペ体制の有無。 - 仕事内容の負担感
→ 介護施設は落ち着いているが、急性期病棟は急変リスク高め。 - 雇用形態と福利厚生
→ 正社員/パート/契約社員。賞与や交通費、社会保険などの有無。
夜勤におすすめの職場タイプとその理由
職場タイプ | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|
一般病院(病棟) | 急患対応あり・夜勤手当高め | スキルを活かしたい人 |
介護施設(老健・特養) | 比較的穏やかな夜勤 | ブランクがある人/落ち着いて働きたい人 |
有床クリニック | 少人数・業務少なめ | Wワーク希望者 |
訪問看護(オンコール) | 呼び出し型で自由度高 | 経験豊富な看護師向き |
夜勤専従バイト | 高単価・短日勤務可 | 副業/短期集中で稼ぎたい人 |
夜勤のよくある職場とのトラブルを事前に防ごう


看護師の夜勤勤務には、労働基準法(労基法)に基づく規定が多数関わっており、職場とのトラブルが発生しやすいポイントもあります。以下では、労基法の基本事項を踏まえながら、夜勤で注意すべき法的ポイントをわかりやすく解説します。
夜勤に関する法的な基準(労働基準法)
1. 労働時間の原則:1日8時間・週40時間
- 労働基準法第32条では、「1日8時間、週40時間」が原則。
- これを超える労働(残業・夜勤含む)には36協定(サブロク協定)の締結が必須。
- 夜勤の場合は「16時間以上の拘束」が生じることもあるため、変形労働時間制や宿直制度が正しく適用されているかが重要。
2. 深夜労働の定義:午後10時〜午前5時
- 労基法第37条で定められており、この時間帯に勤務した場合は25%以上の割増賃金が必要。
- 通常賃金が2,000円/時間であれば、深夜時間は2,500円以上が支払われなければならない。
- 一部事業所では「深夜手当込み」の給与設計にして不当に安く支給する事例があるため注意。
3. 休憩・仮眠時間の取り扱い
- 1日の労働が6時間を超える場合、45分以上の休憩、8時間超なら1時間以上の休憩が必要。
- 仮眠(休息)時間があっても、「呼び出し対応」など業務の可能性がある場合は労働時間とみなされる。
- トラブル例:仮眠時間として休憩にカウントされていたが、実質的には呼び出し業務があり休めていない→未払い残業として争点になるケースあり。
4. 勤務間インターバル(導入努力義務)
- 法律上の義務ではないが、2019年から「勤務間インターバル制度」の導入が努力義務化。
- 退勤から次の出勤までに一定時間(例:11時間)以上空ける制度。
- 実態:二交替制などで「夜勤明けの翌朝に研修・会議」などを強制されると、過労・健康障害リスクに。
5. 36協定なしの時間外労働は違法
- 夜勤・残業が恒常化しているのに36協定が結ばれていない/従業員に周知されていないケースがある。
- トラブル例:「違法なシフト(過密勤務)により体調を崩した」「協定未締結のまま夜勤を強制された」→労働基準監督署へ申告されることも。
夜勤勤務でトラブルになりやすい実例
トラブル内容 | 法的観点 | 備考 |
---|---|---|
夜勤明けに研修や会議を強制 | インターバル制度の努力義務違反の可能性 | 労働時間に該当する場合も |
仮眠時間が労働扱いされず賃金未払い | 実質的な業務待機なら労働時間 | 呼び出しがある時は要注意 |
シフトが不公平・変更ばかり | 就業規則の不備や労使協定違反 | 勤務表作成ルールの明文化を |
夜勤回数に上限がない | 体調悪化・安全配慮義務違反の可能性 | 長期的には労災トラブルの原因にも |
残業代の不払い | 労基法第37条違反 | タイムカード管理の不備が原因になることも |
看護師が取るべき対策・注意点
- 雇用契約書・就業規則を確認 → 夜勤手当・勤務形態・仮眠時間の扱いなどを明文化しているか確認。
- 36協定の有無と内容を把握 → 就業場所の掲示板や労務担当に確認できる。過労防止に重要。
- タイムカード・出退勤記録は正確に → 未払い残業や仮眠中の業務がトラブルになった際の証拠に。
- 体調不良時の勤務免除の確認 → 安全配慮義務に基づき、無理な夜勤は断る権利あり。
- 転職時に夜勤条件を明確に確認 → 夜勤回数、仮眠時間、休憩、配置人数などを面接で必ず質問。
看護師として夜勤を担うことは、患者の命を守る大切な役割である一方、過酷な労働条件になりやすい側面もあります。労働基準法では、夜勤の賃金、労働時間、休憩、シフト編成などについて最低限守られるべきルールが定められています。
職場とのトラブルを未然に防ぐには、「自分の働き方の権利」を正しく理解し、契約前にしっかり確認することが何より大切です。
また、もし違法な状態が継続しているようであれば、労働基準監督署への相談や転職サイト・エージェントを通じた職場変更も現実的な選択肢になります。
夜勤求人を探すおすすめの転職サイト
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また転職サイトのエージェントさんに相談するとあなたにぴったりの夜勤求人がスムーズに見つかる可能性も高くなります。


夜勤が向いている看護師の特徴とは?
- 夜型生活に無理がない人
- 体力・ストレス耐性に自信がある人
- 集中力と判断力を夜間でも保てる人
- 少人数での勤務にストレスを感じない人
- 高収入で生活を安定させたい人
転職活動成功のためのステップ
- 自己分析(夜勤の目的を明確に)
- 転職サイトに登録して情報収集
- 複数求人を比較(給与・回数・休みなど)
- 面接対策(志望動機・夜勤経験の伝え方)
- 職場見学・実際の雰囲気を確認
- 条件交渉(夜勤回数・手当など)
よくある質問(Q&A)
Q. 夜勤だけの求人は正社員でもある?
→ はい、あります。ただし契約社員やパートが多め。福利厚生もチェックしましょう。
Q. 夜勤での仮眠はどれくらい?
→ 病院や施設によって異なりますが、1〜2時間が目安。交代で取るのが一般的。
Q. 看護師1人の夜勤ってあるの?
→ 小規模な施設や有床クリニックではワンオペもあります。不安な方は事前確認を。
まとめ|夜勤は看護師としての「武器」になる働き方
夜勤勤務は、看護師にとって収入を大きく上げるチャンスであり、ライフスタイルに合わせた働き方ができる選択肢の一つです。
ただし、夜勤は心身への負担も大きいため、「求人の選び方」「勤務形態の特徴」「職場のサポート体制」などを正しく理解した上で、自分に合った職場を選ぶことが何より重要です。
まずは転職サイトに無料登録して、気になる夜勤求人を比較してみましょう。経験が浅い方でも、夜勤から新たなキャリアをスタートすることは十分に可能です。
あなたの「働き方改革」は、夜から始まるかもしれません。


ふみ
元総合病院勤務:診療情報管理士として院内の電子カルテの管理や疾病分析に8年間携わった経験あり。外来や病棟の医師、看護師、コメディカルと連携を取り仕事をしていた。
今回、看護師の夜勤求人おすすめ完全ガイドを記事にしましたのでぜひご活用ください。